畳に慣れ親しんだお年寄りにとって、生活空間に選ぶならフローリングよりも畳のある和室が良いという方は多いと思います。フローリングの部屋には冷気が漂うため、寒さに弱いお年寄りにとっては住みにくく、足元も滑りやすいので注意が必要ですし、何より気分が落ち着かないという方が多いです。
しかし、畳の部屋もまた困難なことがあります。たとえば、和室の廊下の間にある敷居の段差ですが、わずか数センチほどの段差であってもお年寄りにとっては大変ですし、車椅子を使用する場合も通ることができません。リビングに置き畳を設置する場合も、畳の厚さは大体5センチほどあるので、そのことがネックとなる方も多いと思います。
そこでおすすめなのが、段差解消のためにスロープを設置することです。スロープには色々な種類のものがありますが、ポリエチレン発泡体などの場合、カッターやハサミで簡単にカットすることができるため、段差に合わせて高さを調節することができます。置き畳を設置する場合も、一緒にスロープをつければ問題ありませんが、置き畳の中にはバリアフリーを目的とした厚みの薄いタイプもあり、2センチ以下の厚みで仕上げることも可能です。
一定のコストは伴いますが、畳は通常とは異なるサイズを作成することが可能なため、部屋や廊下の段差に合わせてオーダーメイドで注文されてみてはいかがでしょうか。
また、浴室にも段差がありますが、水に弱いい草の畳を設置することはさすがにできません。しかし、畳の中にはポリプロピレンなどで作られた化学畳も存在しており、通常の畳と同様の弾力性・断熱性を保ちつつ水にも強いため、浴室や浴槽の中に設置することができます。タイルと違って滑りにくいため、浴室に使用すれば段差解消だけじゃなく滑り止め効果があります。
もしも転んで身体を打ちつけた場合も、クッション性が高いため衝撃を吸収でき、ダメージを減少することができます。お年寄りのいるご家庭にとって大変機能的な畳ですので、生活空間を改善したいと考えている方はぜひご検討してみてはいかがでしょうか。
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