靴を脱ぐ開放感！
靴を脱ぐと、ほっとする！ この瞬間の開放感は日本人特有です！
「家に上がる」「よその様の家に上がらせてもらう」なんとも心地よい響きです。日本人、そして日本文化特有の言い回しです。欧米では、「上がる」を意味するような表現にはなりません。ＩＮ（イン）やＥＮＴＥＲ（エンター）となり、単に空間に入るとした表現になります。これは、日本と欧米では、家への入り方が異なるため、その言い方にも差が出るのだと思います。
玄関で靴を脱いで「一段、上に踏み出す」、正しくこの行為が「上がる」と表現されているのでしょう。欧米では、一般的に玄関で靴を脱ぐことはありません。映画などでは、寝室のベッドに靴のまま横たわっているシーンも良く見かけます。日本人ではそれはあり得ませんよね。恐らく意識してやらない限り、敷かれた布団に土足のまま入るなんて、一生やらないのではないのではないでしょうか。家の中では裸足になる。これは、日本家屋そして和室の特徴です。
靴を脱ぐと、何となくほっとする。靴を脱いだ瞬間の何ともいえない開放感。日本人なら誰もが味わっている感覚だと思います。そして畳の部屋で、好きなように座り、寝転び、ゆっくりと過ごす。和室には、裸足を包み込む温もりがあります。そして、椅子やソファーではなく畳に直に座ると、和室全体に広がる、穏やかな空気と時間の流れを感じずには居られません。先ほどまでの喧騒も、和室にはありません。
ＩＴが持てはやされ、何から何まで自動化、システム化、そして効率化が叫ばれる昨今です。だからこそ、日本人の心のよりどころとしての和室を、生活の中に組み込み、流れる時間を穏やかにしてみては如何でしょうか。
