表替えの目安は3~5年
畳の張り替えにはいくつか種類がありますが、そのなかでも「表替え」について説明しましょう。
「表替え」とは、畳床(厚さ5センチほどの芯の部分)はそのまま利用して、表側(いわゆるゴザの部分)だけ新しいものに張り替えることを言います。もちろん、縁(へり)も新しいものに替えます。畳も長い間使用していると、すり切れてきたり、日焼けによって変色したり、汚れやシミがついてしまいます。畳の張り替えをすることによって、畳本来の色がよみがえり、お部屋全体がすっきりと明るい印象に変わります。
畳表の原料は、ご存じのとおり「い草」です。「い草」の香りは、リラックスする効果だけでなく、気分を静める鎮静効果や、気持ちを安定させる森林浴効果があると言われています。畳が登場し始めたのは、なんと平安・室町時代から。そんな昔から、畳に慣れ親しんできた私たち日本人、畳の部屋に入ると落ち着く方も多いのではないでしょうか。畳を取り替えたいなぁ、と思ったとき、最初は、畳表を新しいものに取り替える「表替え」をすることをおすすめします。
「表替え」の目安としては、使用してから3年~5年と言われていますので、覚えておきましょう。最初に購入した畳が上質のものである場合、10年くらい使用してから畳表を取り替えることもありますし、「小さな子どもがいる」「人の出入りが多い」など、消耗が早いからと最初から安い畳を使って、2年ほどで張り替える場合もあります。いつでも畳の香りを楽しみたいという方は、定期的な張り替えをするといいでしょう。一般的に、よい畳表は、丈の長い「い草」が使われていることが多いです。丈が長いと、質のよい真ん中の部分を多く使うことができ、畳の目を揃えることができるのです。質感や見た目も、等級によってかなり違ってきますので、畳を選ぶ際は、ぜひ実物に触れられることおすすめします。
質のいい畳はもちろん値段も高くなりますが、そのぶん耐久性も増しますし、長持ちもします。畳の張り替えは、お部屋の印象を明るくするだけでなく、家のなかの雰囲気や住んでいる人の気分も一新しますね。家を建ててから、あるいは引越をしてから、だいぶ経つなぁ~、と言う方、畳の表替えをぜひおすすめします。